ラグを敷けば心身ともに健康になれる!
 
サポテックラグを販売していて、いつも思うこと・・・
それは、ラグも含め、絨毯は現代社会で生きる人達にとっても重要な役割を果たしているということです。

転倒防止、埃の抑制、目の負担の軽減、省エネ等々。
もちろん、インテリアとして素晴らしい点がありますが、このページでは日本を代表するカーペットメーカーが組織する日本カーペット工業組合の協力のもと、カーペットの歴史や効果、メンテナンス等について、お話したいと思います。

我々日本人はカーペット(=絨毯)について、様々な誤解や知らないことって沢山あるのです。
畳文化も素晴らしいですが、フローリングが多くなった昨今の住宅事情を考えるともはやカーペットは生活する上で欠かせない存在になっています。そんな、カーペットの驚くべき効果と日頃の付き合い方などたくさんの魅力が書かれていた本です。そのまま、転写すると長くなりますので、当店で編集・掲載致しました。

尚、カーペットは床に敷くものの総称で、日本で言うところの絨毯を意味します。
なので、サポテックラグも絨毯の1種類になりますので、ご参考にしてください。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
日本カーペット工業組合編集・発行の『新・カーペットはすばらしい』
を抜粋・編集
 
 
 
1.カーペットの歴史
 
カーペットの歴史は3500年も昔までさかのぼる。日本が縄文時代の頃、ペルシャ絨毯の産地と知られる今のイランあたりに「パイルのあるカーペット」が誕生しました。このカーペットの技法はシルクロードを経てインドや中国に伝わり、西はヨーロッパ諸国にも伝わった。

機械織りになったのは18世紀のヨーロッパであり、産業革命の時にウィルトンなどの近代的な機械織りカーペットが生み出されました。現在、世界で最も普及しているのは、アメリカで開発されたタフテッドカーペットとよばれる、基布にパイル糸を差し込んでパイルを形成するものです。日本でもタフテッドカーペットの使用が大半を占めています。
 
 
2.カーペットのうれしい機能
 
(1)防滑性
高齢者の事故の6割は住宅で起き、家庭内事故死の約20%は「転倒・転落」です。この問題は床が「すべりやすい」かどうかがポイントになるといえます。東京工業大学では、すべりやすい床がどうかを判別する目安として「すべり抵抗値」を算出しています。

当組合では、これを基にカーペットをはじめとする各床材の「すべり指数」値を算出しました。
この値が大きい床材ほど滑りやすく小さいほどすべりにくいことになります。
床材の種類毎の「すべり指数」値を比較すると、カーペットは木質フローリングに比べて半分以下であり、安全性が高いことが
わかります。

 
(2)クッション性
それでも、人間は転ぶときはあります。そこで、転倒しても衝撃がいかに少ないかが大事になります。
カーペットは転倒した時の衝撃力が、「せんい」表面が変形する力に変わり反発力が抑えられることになります。
当組合では、その目安として日本工業規格(JIS)で規定している「転倒衝突時の床のかたさの試験方法」(JISA6519)に基づき、各種床材の転倒時の衝撃力(G値)を調べました。このG値が小さいほど、衝撃力が弱く、安全性が高い床材であることを示します。

結果としては、畳が極めて安全性が高く、カーペットも固い床材よりはるかに高い安全性を示しました。

(3)素足でもあたたかい

寒い日に素足でフローリングの上を歩き、あまりの冷たさにつま先だけで走ってしまったことはありませんか?不快な思いをするばかりか、すべって転んで大けがをすることもあるかもしれません。

カーペット敷きの部屋ではこのようなことは起こりません。空気を多く含むカーペットは、寒い時に素足で触れても冷たさを感じることのない「接触温熱感」に優れた床材だからです。「せんい」層に隠された空気層が断熱層になっているのです。
手のひらを床材に接触して、5秒後の手のひらの表面温度を色で表現したのが、下記のサーモグラフィです。

赤くなるほど温度が高く、青くなるほど温度が低いことを表しています。ウールカーペットでは、手のひら全体が赤く暖かいことが分かります。このように、接触温熱感、熱移動特性から見てもカーペットは他の床材に比べて優れた値を示しており、住まいにおける暖かさづくりの基本と言えます。
(写真)
 
(4)ダニ対策
カーペット業界は、いわゆる「ダニ問題」と長年戦っています。ダニはもともとカーペットにいるわけではないにも関わらず
「カーペットはダニの温床」などと過去何度も攻撃されてきました。しかし、ダニとアレルギー発症の関係を調べた西宮市環境衛生局の調査結果や大学・病院の研究報告などによりカーペットの無実は証明されています。

西宮市の報告によると「小児喘息などのアレルギー症状の原因のひとつがダニであることは事実であるが、そのダニの最大の供給源は、布団などの寝具から空気中に舞い上がったダニであり床材素材とは疫学的には無関係である」と結論づけています。

喘息児が寝るときや寝ているときに発作が出やすいのは、布団を敷く時や寝返りをうつときに、布団から舞い上がる塵や
ダニアレルギー物質を吸い込んでしまうことが大きく関係しています。また、床材側からの調査でも床材の種類別にアレルギー疾患の有症率をみるとカーペット床が高いことはなく、むしろコルクや塩ビタイルの方が有症率が高い、という結果が出ています。
 
「カーペットがアレルギーを引き起こす」との疑いが上がったスウェーデンで実施された調査によると、教室がカーペット敷きの学校とそうでない学校とでは、後者の方がアレルギー患者の割合が多かった、というデータがあります。

 
ダニの発生は、住まい方と密接に関係します。もともとダニの生育条件は人間が快適と感じる環境に似ているのです。ダニの住めない環境では人間も住めません。従って、いかに清潔な住まい方をするかが重要になります。

誤解を恐れずに言うと、カーペットにダニが生息しやすいことも事実です。ダニの生育条件は、”高い湿度”、”エサ”、”潜り込む場所”の3つと言われています。カーペットは”潜り込む場所”といえるのでこまめな掃除が大切になってきます。
 
(5)防音、低発音、吸音
 
マンションなどの集合住宅では階下の住人に対しての「音」のトラブルも依然大きな課題で、「音」への配慮は十分注意する必要があります。そのような時、「発音性」「床衝撃音の低減性」「吸音性」のいずれの防音性能についても優れたカーペットが力を発揮します。

建物の2階床面(コンクリート)上に置いた各種の床材をタッピングマシン(鉄棒の先のようなものでコツコツ叩く装置)で叩き、その音を階下の騒音計で測定、コンクリート床を直接叩いた時に比べて階下に響く音がそれぞれどれだけ緩和されるかを調べたところ、下記のような測定結果が得られました。他の床材に比べカーペットは床衝撃音を階下に伝えにくいことがわかります。
(図)
 
(6)ほこりを取り込む
カーペットは「ほこり」が心配だというご意見があります。

確かに、フローリングなどのほこりを拭き取ることはできますが、すぐに空中に舞い上がってしまいます。掃除の際などにソファを動かすと、びっくりするほどほこりがたまっていたという経験をした人も多いでしょう。

一方、カーペットはフローリングなどではできない「ほこりを取り込む」特性があります。カーペットを敷いていれば、ほこりはパイルせんいの内部に取り込まれ、室内の「ほこりっぽさ」を軽減し、室内空気環境の改善に役立ちます。

したがって、こまめに掃除をしていただくと、お部屋の空気はカーペット敷きの部屋の方がきれいになります。
ほこりを取り込む特性を活かし、デパートの貴金属売り場では、カーペットがよく敷かれています。これは、貴金属にほこりが
つかないようにするためです。

下のグラフはカーペットが塩ビタイルと比べ、ほこりを取り込む能力が高いことを示したものです。約50cm四方に1グラムのほこりがある場所を歩行したとき、塩ビタイル上では、時間が経過するにつれてほこりが舞う量が増えてくのに対し、カーペット上で舞うほこりの量は少ない状態のままであることが
わかります。

 
(7)学力向上
「カーペットを敷けば、学力向上につながる!?」

アメリカの公立学校の教師1050人に、教室のインテリア・デザインと学業成績の関係にたずねたところ、多数(75%)の教師が「教室のインテリア・デザインが良好な学習環境を形成し、児童・生徒の学習レベルを高めている」と回答しました。

また、同調査で現在、教室で施工している床材のタイプを聞いたところ、43%の学校でカーペットが使用されていることがわかりました。その上で、とくにカーペットについては約60%の教師が「安全性、ケガ防止」や「快適性」、「良好な音響特性」などの面で、学習レベルや成績の向上に非常に強い影響を与えるとしています。
(図)
 
(8)VOC対策
カーペットは有害化学物質のVOC(ホルムアルデヒド)を出さないばかりか部屋が化学物質で汚染されていれば空気をきれいにし、私たちの健康を守ってくれます。

ニュージーランド羊毛研究所は、純毛カーペットは空気中の有害化学物質を素早く浄化する能力をもっていることを立証
しています。しかも、この浄化能力は一時的なものではなく、30年もの長期にわたって室内の汚染物質を吸着し続け、一度吸着した物質はウールと化学結合するので、再び放出しない特長もあると報告しています。

 
(9)目に優しい
カーペットは、そのせんい表面の形状や内部に隙間が存在するため、入射した光が乱反射や内部への吸収により、人間の目に強く反射してくることがなく、目に優しい床材です。音と同じ原理です。

各種床材の輝度、照度を測った実験結果をみても、カーペットは他の床材に比べ表面のぎらつきが非常に少ないことがわかります。ソフトな照明効果が得られ目の疲れを軽減できるのです。しかも、光源の照度を極度に減少することもないので、経済的で明るい視環境を作ります。

 
3.日常のお手入れ
美観・衛生の維持のため、掃除機による日常の清掃をお勧めします。

パイルの寝ている方向を見分け、起こす方向にかけるとゴミも取れやすく効果的です。掃除機による清掃に加え、かたく絞った雑巾がけも効果的です。洗剤を使用する場合は、中性洗剤をご使用下さい。

カーペットに付着した汚れもすぐに対処すれば大部分は落とすことができますが、放置しておいた汚れは「シミ」となり落とすことができなくなることがあります。シミ取り作業で重要なことは、次のことです。

〇すぐに処置すること
〇広げない!擦らない!タンピングしながら徐々に取り除くこと。
〇シミ取り剤を使うときは、色落ちがないか必ずテストする。
〇シミ取り剤の使用は最小限にし、直接かけすぎないこと。
〇汚れはいくら除去してもすぐにうかびあがってくるので、水で
 よくすすぎ吸い取る。
 
4.省エネにも効果
カーペットには断熱性があり、断熱材の一種とも言えます。これが省エネ効果にもつながり、住宅の冷暖房費が大幅に節約できます。

一般に、住宅の冷暖房時の熱ロスは、冬季の暖房時で、天井から6%、壁から19%、床から10%開口部から48%と言われています。

カーテンなしで木質フローリングの部屋と2重カーテンに厚さ10mmのカーペットの部屋の消費エネルギーは金額にすると月額1300円の差(発行当時)が出るほどでした。このことは、CO2削減にも繋がっています。



いかがでしたでしょうか?健康にも環境にもいいカーペットはちょっとした
メンテナンスで末永くあなたのライフスタイルを支えてくれる名脇役だと
思いませんか?
デザイン、機能などご自身のお好みで選んで、快適なラグライフをお過ごしください。

カテゴリーから探す

グループから探す